2012.8.22 丸ノ内TOEI
左よりツァイ・ユエシュン監督、マーク・チャオ、寺脇康文、DEAN FUJIOKA
9月8日から全国ロードショー公開される『ハーバー・クライシス<湾岸危機> Black & White Episode1』のジャパンプレミアが開催されました。当日は映画のPRで来日したツァイ・ユエシュン監督と主演のマーク・チャオ、情報局の捜査官役を演じた台湾で活躍する日本人俳優DEAN FUJIOKAがゲストとして登壇。ドラマ「ブラック&ホワイト」のファンも大勢駆けつけていました。さらに、日本語吹替版でホァン・ボー演じるシュー・ダーフー役の声を担当した、俳優の寺脇康文も登場。大盛況だった舞台挨拶の模様をご紹介します。
まずは「ブラック&ホワイト」主題歌の音楽が流れる中、お待ちかねのゲスト3人が登場。ツァイ監督とマークとは、プレミア前の取材で会っていましたが、もう一人のゲスト、DEANと会うのはとっても久しぶり。まずは3人のご挨拶から。
マーク「(ややたどたどしい日本語で)皆サン、コンニチハ。マーク・チャオ デス。ヨロシクオ願イシマス。(中国語)日本語は以上です(笑)。また日本で、このような形で皆さんとお会いできて、とてもうれしいです。この映画をぜひご覧ください。すでにドラマを見た方たちは、また新たな回答を得ることができるかもしれません。お楽しみに。これからも機会があれば、いろんないい作品を携えて、また皆さんとお会いしたいと思います」
DEAN「リー捜査官を演じましたDEAN FUJIOKAです。ええ…初めまして、ですかね(笑)。お久しぶりです、かちょっと…わからないですが(笑)日本に今回『ハーバー・クライシス』のプレミアで戻って来られて、とても光栄に思います。皆さん、この映画を楽しんでください。よろしくお願いします」
監督「(日本語で)皆サン、コンニチハ。(以下、中国語)マークの方がちょっとうまいかな。今日はこんなにたくさんの方に来ていただき、とてもうれしいです。ありがとうございます。この映画を観て、気に入っていただけるとよいのですが」
司会「人気ドラマが映画化されると聞いた時は、どんなお気持ちでしたか?」
マーク「とても面白い展開でした。監督と仲がいいということなのかな。実は、クランクインの前に『映画に出演する?』と声をかけられたことが、一度もなかったんです。クランクインになって、成り行きで映画に出演することになりました(笑)」
司会「冒頭から凄く迫力あるアクションシーンが展開しますが、ノースタントでやられたんですよね?」
マーク「そうです。これも監督と仲がいいから、そうなったのかもしれません(笑)。実はアクションについても、『スタントはいる?』と一度も尋かれませんでした。これも、成り行きでやることになってしまいました(笑)」
司会「ほんとうに大変だったアクションシーンは?」
マーク「毎日が怪我の連続で、どのシーンも大変でした。映画をご覧になるとわかりますが、3階建てくらいの高い橋から飛び降りて、下のトラックに着地するシーンがあります。このシーンだけでも17か18テイクを(監督「19テイク」)やったのですが、最後のテイクを撮った時は、さすがに僕も我慢ができず『もう足がフラフラで、とても跳べません』と監督に言いました。すると『エッ、このくらいでもう疲れたの?』って(笑)。監督、ありがとうございました(笑)」
司会「DEANさんは、台湾、香港、中国で、日本を代表して活躍されていますが、この映画に参加した感想は?」
DEAN「楽しかったです。やっぱり、いろんな国の人たちが集って、コミュニケーションが常に必要なわけじゃないですか。皆で1つのところに向かうってことで。皆、その違いを乗り越えるような、前向きなコミュニケーションを続けて(笑)最終的には素晴らしい映画になった形ですね」
司会「今は日本語で話されてますが、劇中では北京語と英語も話されますよね? 全部で何カ国語、話されるんですか?」
DEAN「(しばらく考えてから)其實、我…(場内爆笑)日本語で、今回自分のダビングをやったのは、面白い体験でした。自分を見て、自分のセリフをやるっていうのが(笑)。ダビングの監督がいたんですが、僕は現場で『発音がわるい』って常に直されたんですよ。
どうしても、ここで撮影した時の、例えば人の名前とか、街の名前とか、場所の名前とかを、日本語の発音に直さないといけなかったので、なんか…あれ?これでいいのかな?みたいな感じの中で(笑)。中国語を日本語の発音にしたりするのが、すごく不思議な感じでしたね(笑)」
司会「そうですよね。字幕版で観るとDEANさんは北京語と英語で話しているイメージですが、日本語吹替版になると日本語で自分のところを話しているんですよね」
DEAN「初めて声優のお仕事をさせてもらったんですが、まさか自分のダビングをすることになるとは思いませんでした(笑)」
司会「監督はTVドラマを撮っている最中に映画化を考えられたのでしょうか?」
監督「実は『ブラック&ホワイト』をドラマ化する時、TVドラマだけではなく、ドラマを2シリーズ撮って、最後に映画を1本撮り完成させる、という企画に最初からなっていました。ところが、1作目を撮る時にお金を使い過ぎてしまいました。ドラマがオンエアされてからは、とても評判がよかったのですが、2作目を撮る予算が難しくなりました。ただ、市場での評価がとてもよかったので、前倒しに映画を撮ることにしたんです」
司会「そうはいっても総製作費10億円という、アクションも気持ちいいくらい楽しめる作品ですが、撮影現場でのお二人の雰囲気はどうでしたか?」
監督「現場では二人ともとても真面目でした。キャラは違いますが、それぞれにほんとうにいい役者です。先ほどマークが僕のことをいろいろ暴露しましたが、今度は僕の番ですよね。(「僕のことをばらすんですね」とマーク)冗談だよ。現場でのマークは先ほどの話のようにいろいろとやってくれたのですが、インタビューの時に彼は愚痴を言うんです。現場は大変だった、辛かった、ほんとうにしんどかったと、いろんな愚痴を言うのですが、現場での彼はぜんぜん違いました。これをやってと言うと、『エッ?』とびっくりした表情をした後、5秒後にはしっかりやるようになりました。しかも、不合理な要求は一切出さず、とにかくすぐにこなしてくれました。(次頁へ続く)
▼「ブラック&ホワイト」と「ハーバー・クライシス<湾岸危機>」 ▲ジャパンプレミア舞台挨拶 1・2 ▼マーク・チャオ 合同インタビュー ▼ツァイ・ユエシュン監督 単独インタビュー ▼映画紹介
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