カルチャーショック体験日本版
日本を飛び出て大好きな香港や韓国を旅していると、様々な文化の違いに驚かされるわけですが、国内にいたってそれは同じですな。ええ、ええ、それはもう大変なくらいのカルチャーショックでございますことよ!
ワタクシ、出身は九州(大分県)ですが、1年ほど前から東北(山形県)へ引っ越してまいりました。距離にして1400kmくらいでしょうか。南国から雪国へ。まア、気候・生活文化の違いは我慢するとして、問題は「言葉」。甘くみてました、日本だからって。
広東語やハングルのように「出かける前にはちょっと予習ねっ♪」程度に山形弁を学んでおくべきだった、と感じること現地到着当日…。聞き取れない! 理解できない! 意志疎通もできな〜い!…大袈裟じゃないんすよ、本当に。
ワタシが現地人じゃないとわかってる人たちは、「共通語」的会話で接してくれるのでまだよいのですが、何も知らない人たちは思いっきり現地語! 単語をかろうじて聞き取れても、語尾が理解不能だったり、はたまた全く知らない動詞が出てきたり。しかも、動詞かどうかも怪しかったり。まだ香港や韓国の方が通じるぞ〜ッ!(涙)ってな感じなのでした。
「け!」…いきなり「け!」と言われても…な、何?何ですか??鼻毛でも出てましたか???(おい)…って、違うんだな。「け!」は「食べて!」だったんだな。それに対しての返事は「く!」。「食べる(食う)!」ってことなんですが。
「怒る」は「ごしゃぐ」。「持つ」は「たがぐ」。「堅い」は「こわい」。「触る」は「ちょす」。「多い」は「うがい」。「ありがとう」なんて「おしょーな」。…語源は一体何なんだ?! 「ごめんください」ときた日にゃ「あっあ〜〜い」だもんね。「魚屋」は「えさばや」…謎だ、謎。一体アタシにどうしろってんだ!
そんな山形弁に少しでも興味を持ったあなたにお薦めの映画があります。矢口史靖監督の『スウィングガールズ』(9/11より公開中)! 全編、山形県は置賜地方で山形弁でのロケ。ワタシの住んでる近所で撮影してました(笑)。CMの「なんがいぐね?」を聞くと反応してしまうのはもはや山形人としての血が騒ぐからなのか? ぜひ、ご覧下さい。*山形人は『スウィングガールズ』を応援しています(笑)。
こっちへ越してはや1年…今じゃ聞き取りOK。よほどのことじゃない限り普通に方言で話せます。ある意味「海外留学」。そうなのよね。結局は、そうゆう環境に身を置くってことが大事なのよね。慣れってスゴイんだねぇ。そんなこんなで、山形弁と大分弁を操るバイリンガル(?)に成長した30歳の夏なのでした。
(2004年9月15日)
*『スウィングガールズ』公式サイト
text by あチョ●プロフィール
大分県出身。『好きなら突き進め』を胸に日々感動を求めてアジア各地をさ迷い中。
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